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鍵盤の王者 リストの手
クラシックのプロのピアニストになるためには音楽的な才能はもちろんだが、手の大きさという肉体的条件が大きく立ちはだかる。手が大きいとピアノを弾く上で有利なことが多い。大きければ指使いなどに余裕を持って弾けるため、演奏技術にも影響する。
手を広げてピアノの上に置けば一目瞭然だ。ドから1オクターブ上のドまでを8度という。スタインウェイ社製ピアノの白鍵の幅は約22ミリ、ドから高いドまでは約18センチ(これに鍵盤と鍵盤の隙間が加わる)になる。
親指から小指まで広げて、普通の男性の大人が届く範囲だろう。手の小さな女性には難しいかもしれない。ピアノはヨーロッパで生まれた楽器なので、鍵盤の大きさもヨーロッパ人の体格を基準にして作られた。そのため体の小さな日本人にはずっと悩みの種となっている。
ピアニストはたとえば、ドと高いド、さらに間のミのフラットやソを一緒に弾くなどということができなければいけない。ピアニストの横山幸雄氏は著書で、手を最大に広げたときに9度(1オクターブに鍵盤1つ分)手が届けばほとんどの作品が弾ける、と言っている。だからピアノを習う子供たちは一生懸命練習して、指と指の間を広げる努力をする。
ハンガリー出身の作曲家、フランツ・リストやロシアの作曲家、セルゲイ・ラフマニノフの手は大きかった。いずれも優れたピアニストとして大活躍し、ドから高いソまで届いたという。“ピアノの魔術師”ともいわれるリストの手は親指が7センチ、人さし指が11センチ、中指が12センチ、薬指11センチ強、小指が8・8センチもあった。
その大きな手で生み出された作品は超絶技巧を要求する。若手ピアニストの松本和将氏は、「生誕200年 鍵盤の王者 リスト」を特集している「モーストリー・クラシック4月号」でリストの曲の難しさを語っている。
「リストの難しさはずばり、オクターブです(1オクターブを押さえること)。リストの場合、オクターブで弾くことが連続しますが、手の力が続かなくなってしまうのです。しかもフォルティッシモ(極めて強く)からクレッシェンド(だんだん強く)とか書いてあって、こうなると、もういじめみたいなものです(笑い)」
手の大きさも才能の一つなのだが、では手の小さい人はピアニストになれないのか、というと、もちろんそうではない。(モーストリー・クラシック 編集長 江原和雄)
2011.3.1 08:00
from Editor
産経新聞
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